裁判員制度と裁判の種類
近頃,裁判員制度のことが,よく取りざたされていますね。
これは,国民の司法への参加を促して,判断の偏りを避けるため,という目的だったように思います。
ただ,今の予定では,裁判員制度は,重罪の刑事事件だけが対象なのです。
裁判には,通常の民事事件(損害賠償や貸金請求など,一般的なトラブル全般を含みます),家事事件(離婚や遺産分割の問題など),刑事事件(犯罪を犯した人を裁く手続),行政事件(国や都道府県,市町村など行政を相手取って起こす訴訟です),破産,強制執行などなど,意外とたくさんの種類があります。
今回裁判員制度が適用される,重罪の刑事事件は,上記のように,数ある裁判の中の一つである,「刑事事件」の,そのまたごく一部である,「重罪事件」に限られますので,本当に一部にしか適用されないものなのです。
ただ,今までにおいても,刑事裁判の判断は,それほど国民の一般常識と剥離しているわけではなかったと思うので,これで本当に国民の意識が司法に反映されるのかには,疑問を感じます。
私個人的には,本当は,裁判員制度は,行政訴訟事件に適用した方がよいのだと思います。
今まで,それなりに,いろいろな種類の事件を扱いましたが,行政事件が,一番,裁判所と国民の常識がかけ離れていると感じました。
法律的には,「当事者適格」と言うのですが,たとえば,環境保全目的などの裁判を,周辺住民が起こしたとき,訴える資格がないという理由で,判断すらせず,門前払いで終わってしまうことが,とても多いのです。
1年以上,ものすごく頑張って争ってきたのに,結果が,「訴える資格無し」では,げんなりしてしまいますよね。
私も,さすがに,これはおかしなシステムだな,と思ってしまいました。
2008年8月22日 陽花(はるか)法律事務所 | 個別ページ | コメント(2) | トラックバック(0)
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